筑前日誌

この世で起きた事件について語ります

豊橋車暴走3人死傷事件③ 〜求刑30年に対して懲役20年判決〜

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どうもこんにちは、筑前です。2020年7月に愛知県豊橋市で乗用車で警備員ら3人を殺傷した青野圭被告は懲役30年を求刑されていましたが、まさかの懲役20年判決が下ってしまいました。

 

静岡県掛川市の無職・青野圭被告(28)は、おととし7月、愛知県豊橋市で、時速およそ130キロまで加速した車で、田原市の警備員・夏目喜生さんをはねて殺害し、草刈りをしていた作業員2人に大けがをさせた、殺人と殺人未遂などの罪に問われています。

青野被告は、逮捕時に「神になりたかった」と供述していましたが、裁判では殺意を否認していました。

3日の判決で、名古屋地方裁判所岡崎支部の村瀬賢裕裁判長は、車の暴走を「悪質で危険な行為」と指摘したうえで、「強い殺意はなく、人が死んでも構わないというものだった」と判断し、懲役30年の求刑に対し、懲役20年の判決を言い渡しました。

判決の言い渡しを真っすぐ前を見つめて聞いていた青野被告。

弁護側は「控訴するかは本人と相談して決める」とコメントしています。

 

青野被告は被告人質問で「(中央分離帯に)突っ込めという指示が聞こえた」と述べ、さらに弁護人から「スピリチュアルな動画を見ていた」と指摘され、「2020年に入って毎日1時間ほど見るようになり、何が起こるか楽しみな気分になった」と説明。犯行との関係は「多少はある」と述べていました。そして「直感に従うといい」というスピリチュアル系の啓発動画を見て、犯行を決意したようです。しかしあまりに常軌を逸していて、全く理解ができない動機であり、本当にこんな理由で無差別殺人をするのかという疑問があります。青野被告は裁判では殺意を否認しており、そして青野被告には双極性障害があり、弁護側も双極性障害の影響でで人の姿を認識していなかった可能性があると主張していました。今回の判決は殺意は認定したようですが、強い殺意は無く、人が死んでも構わないというものだったとしてなんと検察側の求刑30年に対して懲役20年が下されてしまいました。これはあまりに酷すぎる判決で、そもそも検察側の30年という求刑自体も短いと思っていましたが、さらに判決では10年も短くなるなんて思ってもいませんでした。強い殺意が無いので懲役10年も減刑したという判例は聞いた事はないですし、もはや判例違反の領域です。また、青野被告は事件当時130キロまで乗用車を加速し、被害者らを撥ねて殺傷しました。ブレーキ痕が無いですし、逮捕直後の取り調べでは「人を殺した」と供述しており、強い殺意があると感じます。私はこの判決を見た時、あまりに衝撃的すぎて頭を抱えてしまいました。それぐらい酷い判決で、本当に遺憾です。高裁でもしかしたら事実誤認があるとして地裁差し戻しになる可能性すら有り得ます。