筑前日誌

この世で起きた事件について語ります

岐阜陸自射撃場銃乱射事件 18歳少年の実名を新潮が報じる

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どうもこんにちは、お久しぶりです。

今回は陸上自衛隊の射撃訓練中での殺傷事件で逮捕された18歳少年の実名を週刊新潮が掲載したという件について紹介します。

その前にそもそも、このブログではまだ取り扱っていなかった事件なので軽く事件概要を紹介します

6月14日、岐阜県内に位置する陸上自衛隊の射撃訓練場である「日野基本射撃場」では、自衛官候補生による射撃訓練の最終日が行われていました。

しかし、射撃訓練が始まり、間もなくして、本来なら射撃する位置に付いてから行ってはいけない銃の装填を、18歳の自衛官候補生が準備線と呼ばれる実弾を受け取る場所で勝手に行い、それを制止しようとした3曹に向け発砲、さらに準備線の少し後ろで実弾の管理をしていた1曹と3曹に向けて3発を発砲、この時に18歳の自衛官候補生は周りの自衛官らによって取り押さえられましたが、その時も壁に向けて数発を発砲していたという事です。

この結果、18歳の自衛官候補生を制止しようとした3曹と実弾を管理していた1曹が死亡、実弾を管理していたもう1人の3曹が重傷を負いました。

18歳の自衛官候補生は現行犯逮捕されましたが、逮捕後の供述があまりにコロコロ変わっており「教官に叱られた」「3曹は邪魔だったので撃った」「弾薬を奪おうとした」「弾薬を奪って銃を持って外へ行こうとした」「挑発されたと思って撃った」等、とにかく供述が錯綜としすぎてて意味がわからない状態となっています。弁護士と面会後、おそらくあまりに好き勝手に喋るこの少年に弁護士が入れ知恵を加えたのか、取り調べに黙秘するようになったと言います。

そして、本題に戻りましょう

週刊新潮は6月22日発売の記事で、この彼の生い立ちや背景を掲載すると共に実名も掲載しました。

こちらのブログでも実名は出させていただきますが、渡邉直杜容疑者(18)です。

もう何回も見た光景ですが、日弁連がいつものように新潮が実名掲載した事へ抗議をしていました。

ですが、この実名掲載については、どう考えても従来の「少年」の実名掲載とは異なり、去年に施行された改正少年法により「18歳・19歳」は特定少年と位置付けられ(そもそも18歳・19歳が成人になったのに少年と言ってるのが意味分からないですが)起訴されたら実名報道が可能となっているわけです。

この新潮の実名掲載に関しては、昔で言うと酒鬼薔薇がまだ家裁に送られた段階で文春かどっかが実名掲載し、なんと国が回収を命じる大騒動になるなんて事がありましたが、その頃と比べると「18歳〜19歳」の少年の実名を掲載する事の違法性や問題性は限りなく薄くなったと思いますし、論理的に考えても、もはや「実名報道をしない、できない理由」が無いと思います。

そもそも、成人年齢を18歳に引き下げたのに「特定少年」だのほざいてるのが理解不能ですし、さらには一応「起訴された際には」という制約は付いているものの、実名を公表したり報道するのも実質OKとなったわけです。

そんな中で日弁連が騒ぐ理由は本当に何なんだろうなぁとなったわけです

 

さて、新潮の実名掲載の話は一度置いといて、この渡邉直杜容疑者がどういう生い立ちや人格をしていたかについてです。

渡邉容疑者は6人兄弟の3人目として生まれました。

渡邉容疑者の実家についてですが、近所付き合いも殆ど無く、家はゴミ屋敷のように中は荒れており、庭も雑草が生い茂るような状態だったと言います。

また、渡邉容疑者には情緒の問題があったと言い、同級生によると突然激高したり、よく分からない所でキレたりしていたようです。

渡邉容疑者が保育園の頃、経済的な理由で渡邉容疑者を含めた小さい子供たちは全員児童施設に預けられており、渡邉容疑者が小学3年生になると家に戻ってきたようです。

しかし、中学に上がる頃に渡邉容疑者は不登校になってしまったと言います。(支援学級にいたという話もあるようです)

この頃になると里親の元で生活をしていたらしいですが、今までの評判とは変わって高校生になると「おちゃらけキャラ」「話し方も陽気だった」「クラスのムードメーカーだった」という証言もあるように、とてもごく普通の生徒だったようです。また、この頃から周りの人間に銃や武器の話やFPSの話や自衛隊の話などを話すようになり、渡邉容疑者は高校生のかなり早い段階から自衛隊に志願していたらしく、自衛隊の駐屯地を何回も見学したり勉学に励んでたようで、今年の春に高校を卒業した後に自衛隊に入隊したようです。しかし、その約3ヶ月後に本事件を起こす事となりました。

射撃場で自衛官が銃を乱射したのは39年前に起きた1984年の山口県の事件以来(この事件で逮捕された自衛官心神喪失として不起訴に)で、あまりに前代未聞の事件です。

さらには1曹と3曹が撃たれ死亡、もう1人の3曹も重傷という結果も甚だしく重大で、自動小銃という武器の危険性から更に10人20人30人も死傷者が出ていた可能性もあり、実際銃と弾薬を持って外へ行こうとしたという供述もしていることから、もしかすると渡邉容疑者が銃と実弾を所持したまま外へ逃走し民間人を無差別に射殺するなんて事も十分に有り得た訳です。

この事件は自衛隊の訓練中に行われた凶行であり、もはや国家へのテロに匹敵する行為だと考えます。

そして、結果の重大性や社会的影響を考えると、もし心神喪失と判断されずに完全責任能力があると判断されて起訴されて裁判になった場合(多分検察は無理矢理にでも起訴すると思いますが)は確実に死刑求刑をするでしょう。

まだ18歳でこんな死刑に相当するような大事件を起こしてしまった渡邉容疑者は、まさに人生を棒に振ったと言わざるを得ません。

そして供述がコロコロ変わりすぎてる上に、その供述もあまりに理解不能ですが、彼がなんでこんな事件を起こしたのかという動機の解明が求められます。

真相が分かる日は来るのでしょうか?